カニの黒いブツブツは何?カニビル卵と美味しいカニの見分け方

カニの黒いブツブツは食べてもok?

蟹の甲羅に黒いぶつぶつがついていることがあります。

見た目に驚き「ハズレ?」と不安になりますが、結論から言うと多くの場合は問題ありません

ヒロコ
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黒いぶつぶつ=当たりサインの場合があります。
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カニが大好きなヒロコです。おいしくてお得なカニを見つけるとすぐに買ってしまいます。みんなに喜んでもらえるカニをピックアップして紹介してます♪

カニの黒いブツブツは何?

黒いぶつぶつの正体はカニビルの卵嚢

ヒロコ
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鮮魚店で働いているような人が見てもカニの甲羅に付く黒いブツブツは気持ち悪いのですね・・・。

黒い粒の正体=カニビルの卵嚢

甲羅表面の黒い粒は多くの場合「カニビルの卵嚢(らんのう)」です。2

カニビルは海産のヒルの仲間で、硬い基質に卵を産み付けます。

深場では岩が少ないため、硬いカニの甲羅が産卵の足場として利用されます。

カニビルは寄生するのか?人への影響は?

カニビルは寄生しません。

卵嚢は甲羅表面に付着しているだけで、カニの体液を吸うわけではなく、人にも無害です。1

見た目が気になる場合は後述の方法で処理できます。

カニの黒いブツブツは食べても大丈夫?

食品衛生の観点から問題ない理由

卵嚢は可食部(身)とは無関係で、基本的に食べても健康被害は報告されていません。1

ただし一般的な海産物と同様、加熱調理衛生的な取り扱い(低温保管・清潔な調理器具の使用)を守ってください。

見た目が気になる場合の調理・処理方法

  • 流水で甲羅表面を軽くこすり洗いする(柔らかいブラシやキッチンペーパー)。
  • 甲羅を外して調理するメニュー(鍋・味噌汁・雑炊など)にする。
  • 甲羅を盛り付けに使う場合は、目立つ卵嚢を取り除いてから使用。

黒いブツブツと身入り・美味しさの関係

カニビルの卵が多い=脱皮から時間が経っている証拠

カニは脱皮直後、甲羅が柔らかく身入りが少ない状態です。

その後、時間の経過とともに栄養を蓄えて身が詰まり、甲羅も硬くなります。

甲羅が硬い=産卵の足場になりやすいため、卵嚢が多い個体ほど「脱皮後時間が経過」している可能性が高いと考えられています。2

  • 黒いぶつぶつがない脱皮前〜直後で身入りが少ないことがある
  • 黒いぶつぶつが多い脱皮後しばらく経過=身入り良好の目安になりやすい

卵の数と身入りの関係(ただし例外もある)

水温・餌量・個体差・地域差などで身入りは変動します。

卵嚢の多さ=必ず身入り最高ではありません。

一つの有力な目安として、後述の他要素と合わせて総合判断するのが安全です。

美味しいカニの見分け方

黒いブツブツ以外のチェックポイント(甲羅の硬さ・重量感など)

  • 甲羅の硬さ:しっかり硬いほど脱皮から時間が経ち、身入りが良い傾向。
  • 重量感:同サイズで手に持って重い個体は身が詰まりやすい。
  • 脚の付け根(肩)の弾力:弾力が強いほど可食部がしっかりしていることが多い。
  • 腹側の色味:白濁しすぎず、透明感と張りがあるもの。

なお、カニの種類ごとの脚数の違い(ズワイ10本・タラバ8本)も基礎知識として把握しておくと、銘柄や表示の理解に役立ちます。

プロが見るズワイガニの目利き基準

  • 甲羅表面の状態:傷や割れが少なく、汚れが海の生活痕として自然。
  • 付着物の種類:カニビル卵嚢のほか、フジツボ等の付着も長く海で過ごした証拠と解される。
  • 脚折れの有無:脚折れは価格に反映されやすいが、身入りとは必ずしも比例しない。
  • 匂い:生臭さが強すぎるものは避ける。

まとめ

黒いブツブツは安心して食べられる

黒い粒の正体はカニビルの卵嚢

人にもカニにも基本的に無害で、可食部とは切り分けて考えられます。1

身入りの目安として参考にできる

卵嚢が多い個体は脱皮後の経過時間が長い=身入りが良い目安になりやすいとされます。2

ただし例外もあるため、甲羅の硬さ・重量感などと合わせて総合判断しましょう。

店頭なら積極的にチェック、通販で届いたら「ラッキー!」と前向きに楽しんでください。

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注釈

1. カニビルが付いたカニは美味しい証拠? – 魚食普及推進センター
2. 丹後の海の生き物(カニビル) – 京都府ホームページ